これはヴィンテージのベトジャンで、比較的初期に作られたものです。刺繍のデザインとしては、フロント側はレアですがバック側はド定番ともいえるシンプルなベトナムマップになっていて、袖を含めていずれも丁寧に刺繍されています。
また、ボディも通常見られるものとは異なり、サイゴンのテーラーのタグが付いていて、やや厚手でしっかりとした生地感です。
前側です。両胸にはよくある虎や漢字とは異なり、風景、植物のレアなデザインが刺繍されています。また、袖の刺繍には一部ラメが使用されていて、この点も比較的珍しいポイントといえます。
後ろ側です。前側とは違ってド定番のベトナムマップと地名のみで構成されていますが、こちらにも一部ラメが使用されています。年代は1965-1966と、ベトジャンとしては比較的初期のものになっています。
また、裾部分のゴムは通常はサイド部分のみですが、このジャケットではサイド〜後ろ全体に渡っています。
胸の刺繍部分のアップです。
背中の刺繍部分のアップです。各地名の刺繍も丁寧に施されています。
両袖の刺繍部分のアップです。
ベトジャンとしては珍しく、襟タグが付いています。YEN-TUというサイゴンのテーラーによって仕立てられたもののようです。
ジッパーはVKKのものが使用されています。
袖口のボタンにはオリンピック関連で作られたものと思われる金属ボタンが流用されています。年代から考えると東京オリンピックのものでしょうか？